フィンペシアが効かない場合に考えられる原因

フィンペシアヘッダー

AGA以外の脱毛症である可能性があります

AGA以外の脱毛症には効果なし

円形脱毛症

フィンペシアが効かない場合、いくつかの理由が考えられますが、第一に服用者がAGAではない可能性があります。
フィンペシアはDHT(ジヒドロテストステロン)を生み出す5α-還元酵素II型の働きを抑える事により、抜け毛を防ぐお薬です。ですので、5α-還元酵素に関係がない疾患に対しては効果がありません。
脱毛症の中でも、この5α-還元酵素が原因となるのはAGA(男性型脱毛症)だけです。

AGA以外の脱毛症として、円形脱毛症、脂漏性脱毛症、抜毛症などがあります。

円形脱毛症

10円ハゲとも呼ばれ、名前の通り10円玉大の脱毛が起きる疾患です。
原因はAGAと全く異なり、CD8陽性Tリンパ球が自己免疫反応を引き起こすというものです。本来は体の防御機能として働く細胞が、誤って成長期の毛包を攻撃・破壊してしまい、毛乳頭が機能停止となります。なお、この自己免疫反応の原因は現在のところ不明ですが、有力な説としては過剰なストレスがあります。

何らかの精神的ストレスが積み重なり、苦痛を感じる事が多くなると、円形脱毛症が起こる可能性があります。

大人も子供も起こりますが、大人の方が治りが早いと言われています。また、子供の頃に何らかの要因で発症すると、同じ要因によって何度も繰り返す事があります。

円形脱毛症の症状として、主に以下のものがあります。

単発型
いわゆる10円ハゲの状態で、初期に突然あらわれる最も多い症状です。大きさは個人差がありますが、円形であるのが特徴です。前触れとしては痒みや大量のフケが出る事があります。6割は自然に治りますが、以下の疾患に発展することもあります。
多発型
単発型から発展した状態で、10円ハゲが2カ所以上に発症します。何度も繰り返したり、頭髪以外にも脱毛症状が出る事もあります。
多発融合型(びまん性)
頭髪全体で平均的に多くの髪が抜け落ちる状態です。難治性であり、全頭型や汎発型に発展する事が多いです。
多発融合型(蛇行性)
細長く脱毛する状態で、側頭部や後頭部の生え際に発症します。主に小児に見られる疾患です。
全頭型
多発型がさらに発展し、脱毛が頭部全体にひろがってほとんど抜け落ちてしまう状態です。
汎発型
頭髪のみならず、ひげやすね毛、脇毛、陰毛など、身体のいたるところで脱毛が起きる状態です。ここまで来ると、AGAとは全く異なる状態であることが分かります。

円形脱毛症の治療は主に皮膚科で行っており、主に抗アレルギー薬、セファランチン、ステロイド剤、免疫抑制剤などが用いられます。

脂漏性脱毛症

ホルモンバランス異常によって、毛根付近の皮脂が過剰に分泌される疾患です。大量に分泌された皮脂が毛穴を塞いでしまい、毛根が炎症を起こして脱毛が起こります。 特徴としては、フケがかなり大きな塊となってボロボロ落ちてきたり、頭皮にひと目で分かる炎症(脂漏性皮膚炎)が出来たりします。
脂漏性脱毛症の患者は脱毛症全体の中で2%未満と言われていますが、この脂漏性皮膚炎は5α-還元酵素と関係がないのでフィンペシアは効きません。ホルモンバランスという点では共通項があるものの、直接的な効果は実証されていません。

抜毛症

毛髪は健康であるものの、自分で自分の髪を引き抜いてしまう性癖によって脱毛班が出来てしまう精神疾患です。
抜毛癖や禿頭病とも呼ばれ、本人は全く自覚がないのに無意識的に引き抜く場合もあります。

主に手の届きやすい前頭部に脱毛が起こりますが、人によっては頭髪のみならず眉毛やまつ毛を抜いてしまったり、抜いた毛を食べたり(食毛症を併発)する事もあります。

抜毛症はホルモンバランスと関係ない精神疾患ですので、当然ながらフィンペシアの効果はありません。

参考:脱毛症|5α還元酵素阻害薬 プロペシア®|MSD

AGAが重症化してフィンペシアでの治療が難しい状態の可能性があります

フィンペシアは発毛が止まった状態に対しては効果がありません。

AGA患者においては、フィンペシアを服用しても期待する効果が得られないほど重症化している可能性が考えられます。
AGAは重症化すると、ヘアサイクルが完全に止まって産毛すら生えない状態となります。
フィンペシアはあくまで抜け毛を防ぐお薬であり、発毛を促す効果はありません。

ハミルトンノーウッド分類による薄毛のパターン
出典:AGA(エージーエー)ってなに?|抜け毛、薄毛(うす毛)対策【AGA-news】|MSD株式会社

フィンペシアの有効性が実証されているのは、前頭部および頭頂部における軽度~中等度(AGAの重症度を示すハミルトンノーウッド分類において、IIvertex、IIIvertex、IV及びV)の薄毛です。
これ以上のレベルに悪化した場合、改善には治療薬以外の手段を考慮する必要があります。

毛母細胞が弱っている可能性があります

育毛自体に関わる毛母細胞

フィンペシアによってDHTを減らしても、もともと毛母細胞が弱っていた場合は効果が出ません。
発毛に関わってくるのが毛根の核となる毛乳頭と毛母細胞です。毛乳頭は毛細血管から栄養や酸素を取り込んで毛母細胞に送ります。毛母細胞では毛乳頭から送り込まれた養分によって活発に細胞分裂を行なうようになり、発毛や育毛を促進させるのです。ですのでこの毛母細胞が何らかの要因で弱まってしまうと、いくらヘアサイクルが健常でも毛髪が育ちにくくなるのです。また、遺伝性の軟毛や細毛である場合、髪のボリュームが元に戻っても見た目は薄毛となってしまいます。

毛母細胞が弱まる原因は色々ありますが、偏った食生活や睡眠不足など、血行が悪くなる生活習慣によって毛髪に栄養が行き渡らないと弱まってしまいます。弱った毛母細胞の活動を促進させるためには、きちんと頭皮ケアを行うことが大切です。

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